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地理をエンタメに!地域の事象や旅について語る

平和都市 広島を分解する

みなさんこんにちは。

今回は中四国地方最大の人口を誇る広島県広島市について、紐解いていきます。

今年2023年5月にG7サミットが岸田首相の地元である広島で行われたことは記憶に新しいです。昨今のウクライナ有事を踏まえた核不拡散体制の再確認し、各国の首脳が原爆死者慰霊碑に黙とうを捧げた光景はいまだに脳裏に焼き付いています。ゼレンスキー首相が突撃訪問したのは驚きでした。

原爆投下から78年経ったいまもなお全世界に平和のメッセージを送り続ける唯一の都市、正直私も知らないことがたくさんあります。是非見守るような視点で読んでいただければ幸いです。

 

広島といえばやはり原爆投下のイメージが強いです。気象条件によっては小倉(北九州)に落とされる可能性もあったようです。三方向を山に囲まれていた、狭い可住面積に多くの人が住んでいたという地理的条件もあり、甚大な被害が出ました。その状況についてここで述べることはしません。是非一度平和祈念資料館に足を運んでみてください。

全世界で唯一の原爆被爆都市ですが、基幹産業の製造業の発展、1975年の山陽新幹線延伸開業を経て順調に活力を取り戻し、今や人口118万人を数える大都市の一つとなりました。広島カープの存在、景勝地宮島(廿日市市)が近いなど観光、エンタメ面にも優れ、転勤したときに2度泣く(転勤のショックで泣く、辞令が出て本社に帰るときに離れたくなくて泣く)と話で有名です。福岡と並び、地元愛が強い都市という認識があります。

そんな広島市をもう少し紐解いてみましょう。

まず地形ですが、非常に特徴的です。

市域のほとんどが山間部で、数少ない平地に人口が集中しています。鉄道路線網の分布を見ると一目瞭然かと思います。

中心部には、河川によって運ばれる土砂が堆積して形成された三角州(デルタ)という地形がみられます。いくつもの細長い島のようなものがそれです。あまり知られていませんが、広島は「川の街」なのです。「八丁堀」「流川」と川にちなむ地名が多いのもこのためです。

一方で、河口に目を落とすと離島がいくつもあるのがわかるかと思います。典型的な瀬戸内海にみられる地形です。これらの島々には、宇品港(広島港)から容易にアクセスができます。

中心部の右隣には、広島市域内にまるでバチカン市国のように位置する自治体が確認できます。これが府中町です。実は、広島を代表する世界的企業であるマツダはここに本社と工場があります。自動車関連産業で潤沢な税収を確保している府中町広島市と合併することなく今日まで自治体運営を続けています。工場勤務者と広島中心地に通勤する世帯が多く、人口は右肩上がり。令和5年11月現在で52,721人(町HPより)と全国の町村で最大で、県内の市(江田島、三次など)を凌駕します。

近年、栄に対する名駅のように、古くからの中心市街地より再開発された市の代表駅にヒトやモノが集積する流れが全国の都市で起きています。こと広島においては未だに紙屋町、八丁堀といった中心市街が健在で、広島駅の再開発は途上です。広島駅で降りると、地元百貨店の福屋、ヨドバシ、タワーマンションが一棟あるだけで都市規模の割に小さく感じます。しかし、2025年春には広島駅ビルに路面電車の駅が乗り入れることになり、商業施設、ホテル、映画館が入居する複合施設のオープンが予定されています。

JR西日本HPより引用

広島は日本一の路面電車の街なので、路面電車が存在感を放てる駅舎は良いですね。
2年後には、紙屋町・八丁堀エリアと広島駅前の人の流れが一転するかもしれません。

 

中四国一の大都市で、国内外から観光客を集め、隣町にはあまりに有名な自動車メーカーの拠点がある広島市。しかしながら、地方における拠点性は極めて限定的なものとなっています。もっというと、中四国の他県から選んで来てもらえない都市ともいえます。それは一体何故なのでしょうか。

答えは流動の向きににあります。上記の図は、中四国地方の人の動きを矢印で示したものです。こうしてみると、広島よりも岡山に矢印が多く向かっているのがわかると思います。岡山は山陰、四国のハブとなる場所に位置すると同時に、関西との結びつきが多い都市となっています。瀬戸内海を挟んだ高松とは、快速マリンライナーの利便性のおかげで相互通勤圏の関係にあります。一方広島市は近隣の呉、東広島、岩国からヒトを集めているものの、地方全体の拠点にはなりえないというわけです。

また、直接関西に向かう流動もあれば、九州方面に矢印が向いている地域もある。

中四国は全国的に珍しく、バラバラの方向に流動の矢印が伸びている地方なのです。

そのため広島市に遊びに来ている人で他県民は少なく、ほとんどが広島県民、一部山口県岩国市民ということになります。

他県からの流入が少ないことも相まって広島県は日本一の転出超過県となっており、年間約9000人が流失しているという側面もあります(それだけ人口が多いという見方もできます)。観光するにはいいけれど遊ぶところが少ない、空港が遠く東京とのアクセスが悪いという声をニュースで聞きました。成長著しい福岡と大阪、中四国のターミナルである岡山、近隣の中規模都市(松山、福山、倉敷)に囲まれた稀有な環境で奮闘しているのが現在の広島市の姿です。

個人的には、休日は宮島や瀬戸内海の島々で非日常を味わえる広島は魅力的ですし、少し足を延ばせば鞆の浦尾道錦帯橋という観光地にアクセスできるのもいいですね。f:id:shidare225:20231119085050j:image

広島電鉄が域内の移動手段として根付いている姿は先進性があり好きです。路面電車は最初は乗車方法がわからず戸惑いますが、覚えさえすれば最も手軽に乗れる公共交通機関です。当然、環境への負荷も少ない乗り物です。

そしてなにより、「NO MORE WAR」を世界中に発信し続ける唯一の都市です。
昨今のイスラエル情勢を思うと胸が痛みます。宗教間の対立、地政学的な利害の違いは根深い執念をはらんでおり到底解決できるものではありません。しかしそれが武力行使していい理由にはなりません。平和都市として、このような無慈悲な戦争をけん制する役割を発揮してほしいと願っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

2泊3日東北一周紀行(3)

みなさんこんにちは。

 

シリーズものでお届けしている、JR東日本パスを使った東北一周旅行も今回が最終回です。

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秋田では1時間ほど時間があったので、出身の友人におすすめされた比内地鶏屋に行こうと思いました。しかし、歩きながら調べていると開業時間前であることが発覚。無駄に駅前を一周してしまいました。流石に小腹が空いたので、駅ビル内で横手焼きそばを頂きました。一瞬しか秋田にいられないのが残念ですが、いつか乳頭温泉や角館を訪れたいものです。

 

16:37発 いなほ14号新潟行きでさらに南下します。先ほど乗車した特急つがるに比べ自由席の割合が高いため、指定を取https://blog.hatena.ne.jp/shidare225/shidare225.hatenablog.com/edit?entry=6801883189054009367#sourceり消しました。座席は案の定ガラガラで、左利きクセでつい左側の席を陣取りましたが、のちに後悔することになります。

 

列車は長らくお世話になった奥羽本線を離れ、羽越本線へ入っていきます。かつては日本海縦貫線の一翼を担う大動脈でしたが、いまや定期優等列車はこのいなほ号のみです。かつては寝台特急トワイライトエクスプレス」「日本海」や昼間最長特急の「白鳥」が駆け抜けました。

羽後牛島、新屋と秋田の市街地を抜けると右手には一面の日本海が。f:id:shidare225:20231111144525p:image

仁賀保(にかほ)を過ぎたころから夕暮れとなり、日本海に最接近した状態で海に沈みゆく太陽を眺めるベストビューです。この旅一番の感動。ただ、秋田で左側の席に陣取ったため、しばらくはおっさんの頭越しにベスポジを模索する羽目に、、。

キャスターケースが車内をゴロゴロ移動しないか気にしながら、右側に移り景色を満喫しました。

日が暮れ、列車は庄内地方の中心都市鶴岡に到着。ここで降ります。

お店らしいお店はやっておらず、タクシーもつかまらず。仕方なくニューデイズJR東日本パスを見せると10%OFFになり、積極的に使ってました)で惣菜を買い、凍える寒さの中、ホテルまで2㎞の道のりを歩いていきます。キャスターはガタガタですが、早く着きたいが為に途中小走りに(笑)。

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本日は[SHONAI HOTEL SUIDEN TERRACE]に宿泊。旅行雑誌で掲載を見てから一度は泊まりたいと思い、2か月前から予約していました。閑散期の平日にも関わらず、既に満室に近い状態でした。庄内平野の水田地帯に浮かぶように見えるこのホテルは、プリツカー賞(建築界のアカデミー賞)受賞の建築家によって設計されました。一面暗闇のなかに突如現れるその姿は、非日常そのものです。

チェックインを済ませていきます。ロビー、廊下、宿泊棟が木調で統一されており、温かみを感じました。ライブラリーや展示されている書籍は自由に部屋に持ち込んで閲覧できるのですが、興味はあったものの旅の疲れが重なり、ベッドにダイブしました(笑)。

小一時間寝た後、サウナで体をほぐしていきます。ジムも併設されていて、もっと早く来て満喫したかったなと若干後悔しました。そうこうしているとあっという間に0時に。遅くまで営業していた館内の日本酒バーに行ってみました。バーで飲むのは初めてで緊張しましたが、辛口の庄内の地酒を片手にソムリエとの歓談を楽しめて良かったです(首元に冷や汗が止まりませんでした笑)f:id:shidare225:20231111143513j:image

3日目の朝。どんよりと薄暗い雲が立ち込めていましたが、次第に朝日の方向が明くのを確認しました。昨夜は真っ暗で全容がつかめませんでしたが、全面ガラス張りの窓越しに広がる庄内平野出羽三山の眺望が出迎えてくれました。その素晴らしいこと、昨日夜遅くにチェックインしたのが非常にもったいない。これはいずれ再訪しなければなと思いました。f:id:shidare225:20231111143708j:image
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今日は特急を一本遅らせたのでゆっくりの出発。日々のストレスや憂鬱が吹っ飛んでしまう絶景を目に、朝食をいただきます。予約時に付与された地域クーポン(2000円分)をここで消費。迷わず、窓側の席を陣取りました。地元庄内産の食材にこだわっており、白米に至っては3銘柄も用意されていました。鮭、水菜など栄養の高そうなものをプレートに並べます。

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眩しいほどの朝日を浴び、一面に広がる水田地帯(3月なので休耕中ですが)を眺めながら地のものを頂く。贅沢な時間がゆっくり流れていきます。

この後館内をしばらく散策し、名残惜しいですがチェックアウトを済ませます。

帰りのタクシーも争奪戦で、前日から受付簿に記入するスタイルでした。いつ来るかわからないタクシーを待つより歩いたほうが確実なので、また2㎞徒歩移動していきます。f:id:shidare225:20231111143851j:image

9:31発特急いなほ4号新潟行きに乗ります。出発10分前になると一口しかないみどりの窓口に長蛇の列ができていました。「次のいなほ号に乗られる方はお申し出ください」と喚起するアナウンスが入ったのが印象的でした。全国的にみどりの窓口は縮小傾向にありますが、鶴岡のような地方の特急停車駅は残さないと顧客サービスに大きな影響が出るのではつくづく思います(むしろ増やすべきです)。

終着新潟までは1時間45分程。昨日の大移動を考えると少し物足りないです(笑)。

車窓は相変わらず素晴らしく、地平線の彼方まで続く晩冬の日本海をぼんやりと眺めていきます。県境を越えると、景勝地、「笹川流れ」を通過。荒波の日本海にぽつぽつと浮かぶ岩肌に力強さを感じます。夏場は海水浴場としてこれまた名高いです。

主要駅村上、坂町、中条、新発田(しばた)と抑えていき、豊栄を過ぎるといよいよ新潟だなという気分になります。11:15、定刻通りに到着。日本海側の人口が少ないエリアをずっと下ってきたので、高架化された駅舎や市街地の集積具合に都会味を感じます。

いつも同じところを周るので、今回はあえて違うエリアに行ってみました。f:id:shidare225:20231111144122j:image

若者が多い万代シティを過ぎ、市のシンボルである万代橋を渡り、新潟の旧市街である古町エリアへ。花街に端を発する繁華街でかつては新潟三越や大和新潟店が軒を連ね、ヒトとモノが集まる拠点でしたが、いずれも閉店。郊外の巨大イオンと万代シティに集客が奪われている地区です。

一方で、2020年に大和跡地に「古町ルフル」という再開発ビルが竣工。昨今のレトロブームで古い商店街の街並みが若者にウケており、(いわゆる"エモい”)新たな賑わいが創出されている地区でもあります。

メイン通りからややそれた「上古町商店街」を覗いてみます。個人経営の服飾店がひしめくファッションエリアで、新潟の原宿、新潟の下北沢といったところでしょうか。

どこか人情味にあふれ温かい「上古」は近年認知度が上がっており、私が訪れた際も

観光客と思わしきグループが何組か見受けられました。

商店街を突き当りまで進むと、白山神社の巨大な鳥居が見えてきます。f:id:shidare225:20231111144042j:image

新潟の人々の生活を見守る「総鎮守」として古より鎮座する白山神社。「はくさんさま」という愛称で、地域の人々から崇められてきました。新潟で初詣といったらここが該当します。自身幼少の頃いった白山祭りの屋台で、祖母にポッポ焼き(蒸しパンのようなもの)を買ってもらった思い出があります。

気が付いたら白山駅まで4㎞歩いており、さすがにクタクタ。

この旅一番の混雑(高校生の集団と被りました)である白新線で一駅、新潟駅に戻ります。かつてを彷彿させる地上時代の駅舎やホーム、国鉄車両の姿はここ2~3年で消滅しましたが、行くたびにエキナカがアップデートされるのは楽しみです。いつもは新幹線までの時間で「ぽんしゅ館」に行くのですが、今回はその系列の立ち飲み「Tabibar&Cafe」へ。おしゃべりな店主の語りに吸い込まれ、ついつい入ってしまいました。f:id:shidare225:20231111144241j:image

アルコールがまわり、見知らぬ人と地元トークが弾みます。食、酒、土地、観光…。

新潟は魅力で溢れすぎています。

気が付いたら乗る新幹線の10分前。店主が覚えていて教えてくれました。

3回目の指定権でとき号に乗車。よくよく考えたら始発駅なので自由席でも十分でした。2時間かからず、東京へ帰還。総行程1500㎞近い長旅ですが、それを感じないくらい身軽で緩い東北一周旅でした。それでいて、地のものを感じられるような箇所に多く立ち寄ったので満足度も高いです。

気になる交通費ですが・・・計49010円

JR東日本パスが3日間有効で22150円なので、倍近く元を取ったことになります。

また、結果論ですが4回付与されている指定席指定権を1回余らせることとなりました。東京に戻ってからやろうと思えば軽井沢往復とか熱海往復できましたが、翌日仕事で4時半起きなので断念しました。

今後このような割引率が高いフリー切符が発売される可能性は低いですが、再現性の高いコースなので是非真似てみてください。

長くなりましたが、2泊3日東北一周紀行にお付き合いいただき、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

2泊3日東北一周紀行(2)

みなさんこんにちは。

 

前回に引き続き、今年の3月に行ってきた東北一周旅行について綴っていきます。

東北方面へお得な切符で出かける際のモデルコースにもなると思うので、是非通しで読んでいただければと思います。

 

2日目の朝。熟睡したおかげで夜勤疲れが幾分解消されました。

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朝ごはんを買いに「福田パン 福田町本店」へ。朝7時の開店に合わせていったのですが、すでに2~3人並んでいました。盛岡で知らない人はいないほどのパン屋で、コッペパンに総菜やペーストを詰めたB級グルメとして根付いています。

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注文時に2種類までペーストを組み合わせることができます(甘いもの系と調理系の組み合わせは不可)。初めてということで「あん・バター」と「スパゲッティナポリタン」を注文しました。調理系にはデフォルトでからしバターが塗られているので、苦手な方は言えば抜いてもらえます。あん・バターは168円という破格ぶり。新幹線で食べることにしましょう。

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7時59分発仙台始発のはやぶさに乗り込んでいきます。運がいいことに、在籍本数が少ないJR北海道所属のH5系が来ましたね。はやぶさは全車指定席ですが、例外として立席特急券扱いで空いている座席に座れます。そのため仙台始発を狙ったのですが、朝早いという事もあり余裕で座れました。

福田パン、食していきます。

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ふわふわのコッペパンの食感とぎっしりつまったあんバターの濃厚さがガツンときて食べ応えがあります。ナポリタンのほうも意外とコッペパンとマッチしていてGOODです!

ただ、相当のボリュームなので朝食レベルならひとつで十分でした。次の行先で爆食する予定なので、こんなに量があるのかと計算違いでした。また違う味を買いに行きたいですね。

列車は八戸を発車し、八甲田山系の区間に入っていきます。そのほとんどがトンネルですが、時折抜けると雪深い銀世界が広がっており、東北の広さを思い知らされます。仙台では降雪ゼロだったのに、、。

盛岡からわずか1時間で新青森に到着。駅構内にはリンゴジュースオンリーの自販機がありつい一本買ってしまいました。

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乗り継ぎが良く、すぐに普通青森行きに接続。隣番線には特急「つがる」が入線してきました。

JR青森駅は目下リニューアル工事中で、古き良き終着駅の雰囲気は薄れつつあります。それでも広大な構内に、青函連絡時代を偲ぶことができます。

外に出ると小雪が舞っていて、盛岡よりも寒く感じます。駅からほど近い「ワラッセ」を見学。青森の伝統行事である「ねぶた」「ねぷた」を追体験できる施設です。f:id:shidare225:20231027071910j:image

広々とした吹き抜けに実際に使われた山車が展示されており圧巻されます。青森に来たなら絶対に行きたい場所でした。常に「ラッセラーラッセラー」という掛け声や太鼓、囃子のBGMが流れており、まるで本当にねぶた祭に来ているかのような体験ができます。体が勝手に動き出すので凄いですよね。長い冬を耐え忍んだパワーを夏のねぶた祭で発散させる。これぞ東北流です。

見学を終え外に出ると、雪の降り方がだいぶ強まってきました。続いて、これまたすぐの所にある「八甲田丸」を見学。

1988年の青函トンネル開業までは、人員輸送や貨物輸送をフェリーで行っていました。

その当時の様子が人形や展示で再現されています。実際に使用されていた座席に座ることもできました。そしてなんといっても驚いたのが「車両甲板」の再現です。f:id:shidare225:20231027072031j:image

狭く急な階段を下っていくと現れたのは、かつて北海道内はものより全国各地で活躍したキハ82系気動車。間接照明で煌々と照らされた無機質な空間に思わず鳥肌が立ちました。真近でみるとその大きさにびっくりすると思います。

キハ82といえば私は、かつて函館~網走間を走破した「特急おおとり」を思い起こします。本州と北海道が船を介して鉄道で結ばれていた、その事実を体感することができました。

次の列車までまだ時間があるため、青森駅隣接「AーFACTORY」へ。県内の食をテーマにした施設で、土産物が一堂に集います。シードル(リンゴ酒)の試飲とアップルパイ

を堪能しました。f:id:shidare225:20231027072120j:image

新青森駅で買ったりんごジュースも残っており、まさにリンゴ漬けです。このあと魚菜センターでのっけ丼(海鮮丼)か、駅横の長尾中華そばで煮干しラーメンを食べたかったのですが、さっき喫した福田パンとアップルパイで満腹になり叶いませんでした、、。(のっけ丼は長蛇の列ができていてどちみち断念していたと思います。次回は絶対に行きたい。)

ビールと追加のリンゴジュース、つまみのりんごの天日干しを買い込み12:41発、特急「つがる」秋田行きに乗車していきます。f:id:shidare225:20231027072244j:image

自由席が少ない事、新青森から弘前までの利用が多いと見越して、2回目の座席指定権を使用しました。案の定、新青森では自由席利用の列が伸びており、車内はかなり埋まりました。

最初は一面の銀世界に目を奪われましたが段々飽きてきて、しばし夢の中へ、、。冬季は全列車通過する津軽湯の沢をとっくに越え、忠犬ハチ公の生まれ故郷である大館へ到着。駅舎は工事中で、まさに出筆中の2023年10月末にリニューアルオープンするそうです。実は10年前、ここ大館に運転免許合宿に来ており、吹雪の中MT車で教習を受けていました。なぜ真冬の秋田に合宿に行こうと思ったのか、当時高校生だった友人の思考が謎です(笑)。

鷹巣東能代八郎潟といった主要駅でぽつぽつお客さんを拾いながら、3時間弱で終点秋田へ到着。土崎~秋田間にできた新駅、泉外旭川も確認することができました。

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次回、さらに南下していきます。

 

 

 

2泊3日東北一周紀行

みなさんこんにちは。

 

今回は、鉄道開業150周年を記念して発行された(現在は終了)お得な切符で東北を一周したので、その様子を記事にしていきます。

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使用したのは「鉄道開業150周年記念 JR東日本パス」。そのまんまのネーミングですね(笑)日本で最初の鉄道が新橋〜桜木町間に開通してから150年の2022年、JR東日本管内の新幹線や特急、普通列車第3セクター線が乗り放題になるスゴい切符が発売されました。それの第二弾なるものです。

連続する3日間有効で、料金は22150円。「これを使わない手はない」と、2泊3日の東北一周を敢行しました。その様子を数回にわたり綴っていきます。

 

出発初日は夜勤明けなので移動日とし、午後2時台の新幹線に乗り込みます。はやぶさで2時間少々で盛岡に到着。途中仙台に寄ることも考えましたが、6連勤の疲れがたまっていたので直行することにしました。

3月の頭ということもありまだ北国の空気が残っており、モッズコートを着ていても冷気が忍び込んできます。しかしながら車道の雪はほぼ溶けていて、かすかに春の訪れを感じます。

ホテルに荷物を預け、再び盛岡駅に戻りある列車に乗っていきます。

夕ラッシュでホームに人が増えてくる中エンジン音を轟かせているのが17時18分発「快速はまゆり」というディーゼルカー

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かつての急行「陸中」の遺伝子を継ぐ快速列車で、花巻より進行方向を変え太平洋沿岸の釜石まで直通します。快速としては珍しくリクライニングシートの指定席車両が連結されており、急行時代に思いをはせながら乗車していきます。帰宅時間と重なったため普通車は立ち客がでるほどの混雑、一方私の乗る指定席車はガラガラで2名しか乗っていません。遠野や釜石まで乗り通す客は少なそうです。

キハ110系という東北ではよく見かける車両で運用するのですが、東北「本線」に入るものは珍しく、線形の良い幹線区間気動車が爆走していくのが醍醐味です。

夕日が沈む中の快走っぷりにビールが進み、あっという間に花巻に到着。進路が反対になるため、座席を回転させます。ここである事件が起きます。

花巻を出発してすぐくらいに、明らかに長距離利用でないおばあちゃんが指定車に迷い込んできました。走行中、しきりに運転士さんに話しかけています。途中駅似内(にたない)で運転停車(列車交換や時間調整のための停車。乗降はできない)したのですが、降りようとする素振りを見せていました。おそらく誤乗で、似内に行きたかったのでしょう。無慈悲にも新花巻で私と一緒に降車。乗務員扉が半開きになっていて(ワンマンの為?)運転士と会話できる光景そのものが新鮮で、旅情を感じた瞬間でした。

新幹線停車駅の新花巻ですがあたりには何もなく、暗闇に包まれています。構内の土産物店も閉まっており、寒々しい印象でした。停車タイプのやまびこ(自由席利用)で盛岡へ帰還。この日はわんこそばを食べる気満々でいましたが、19時台にも関わらず全て閉まってしまいました、、。盛岡の夜は早い。地域クーポン券で牛タンを頂きました。

東北一周旅行初日に宿泊したのが「さんさの湯 ドーミーイン盛岡」。駅から少し歩きますが、繁華街の大通や菜園に近い高立地です。ここは大浴場にサウナがついており、氷点下の外気浴を堪能しました。湯上り後は夜泣きそばやヤクルト、アイスキャンディーのサービスがあり、夜勤明けの疲れが癒されます。

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一泊5000~8000円と高すぎず、また盛岡に泊まる際は活用したいです。

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明日は早いので、乗車の新幹線や特急の時間をチェックしスケジュールを確認し就寝。

次回はさらに北に進んでいきます。

 

 

凋落する神戸

いきなり奇抜なタイトルになったことをお許しください。

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「日本を代表するおしゃれな街神戸が凋落なわけがない」と誰しもが思うでしょう。

一つ一つ丁寧にお話していくので、是非冷静な視点で読んでいただければ幸いです。

 

まずは神戸市のプロフィール、概要を見ていきましょう。

人口・・・149万9880人(2023年10月1日現在。神戸市HPより)

面積・・・557㎦

行政区数・・・9区

交通網・・・山陽新幹線JR神戸線阪神電鉄阪急電鉄阪神高速中国道

主な観光地・・・北野異人館ハーバーランド有馬温泉、六甲山、王子動物園

主要企業・・・モロゾフ神戸製鋼所川崎重工

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京阪神の一角で関西はもちろん、全国的に知名度の高い都市であることは言うまでもないでしょう。東の横浜と並んで開港より異国文化を受け入れてきました。主要企業名をみてわかる通り、製鋼、造船で栄えた一面もあります。屈指の港湾都市であるだけに、豪華客船の出発地、寄港地をイメージする方も多いかと思います。他にも、高級住宅地街が形成されていたり、モダンな洋風建築が多く現存したりと、多くの人を魅了してきました。

1995年には都市直下型地震である阪神淡路大震災を経験し甚大な被害を被りましたが、不死鳥のように再生し、現在に至ります。そんな神戸市がなぜ凋落なのでしょうか。頭には依然として?マークが残ります。

解説していきます。

 

①人口が初の150万人割れ

 

この10月で人口150万人の大台から転落しました。原因はいくつかありますが、大きいのが隣の明石市の市政。明石市は大阪から約50km離れたベッドタウンで市域に日本の標準時(東経135°)が走っていることで有名です。

ここの泉元市長が抜本的な子育て支援、教育支援策を打ち出し、所得制限なしで「医療費・給食費・保育料・公共施設・おむつ」の無償化を施行しニュースとなりました。そのこともあって子育て世代が流入し、人口30万人突破、合計特殊出生率(女性が生涯に産むこどもの数の平均)1.7を達成しました。この層の中には、よりよい子育て環境を求めて移り住んだ神戸市民も多く含まれます。

また、明石はJRの速達列車新快速で大阪まで37分という好立地で、神戸市山間部に住む通勤層がこぞって移住したという背景もあります。

そのほかに、純粋に人口の自然増(出生数ー死亡数)がマイナスに転じた、大阪や東京に流出したなどが挙げられます。

(神戸市人口増減の内訳 神戸市HPより引用)

②重工業の衰退、港湾都市としての地位低下

日本を代表する港町である神戸。先述の通り、客船の寄港地や地の利を生かした(≒穏やかで水深が深い瀬戸内海に面した地形)造船や製鋼で栄えた歴史があります。しかし、重工業における日本の地位は東アジアの諸地域に後塵を拝しているのが現実で、韓国の釜山や台湾の高雄にその座を譲っています。

(余談ですが、造船所を埋め立て、第三次産業や観光にシフトし開発されたみなとみらいは先見の明があったとつくづく思います)

③西日本最大都市大阪の著しい都心再開発

梅田貨物駅が広がっていたJR大阪駅北側の再開発事業が現在も行われています(通称うめきた)。JR京都駅しかり大阪ステーションシティしかり関西は空間を大胆に使った再開発が得意です。今回も、梅田の一等地に広大な芝生の広場を使うなど新たな魅力が創出されることが期待されます。中には自室にガラス張りのガレージを用意したタワーマンションも建設中で話題性に欠くことがないです。こうした梅田エリアに富裕層が流出しているのが現実です。三ノ宮エリアも震災前の阪急ビルを復活させ話題を呼びましたが、もう一声欲しいところです。

郊外のニュータウンの過疎化、高齢化

西神(せいしん)ニュータウン須磨ニュータウンといった名だたるニュータウンが立地する神戸市。しかしながら、共働きの子育て世代にとっては大阪への便の悪さがあだとなっており敬遠されています。他にも建物の老朽化、それに伴う人口流出、高齢者の一人暮らしが増加するなど日本のニュータウン問題の縮図が神戸で起きているのです。加えて、神戸の場合その多くが丘陵地帯、傾斜部に立地するため、住みづらさに拍車がかかっています。

しかしながら、須磨ニュータウン内の名谷(みょうだに)は大丸百貨店内に公立図書館を誘致するなど郊外で完結する新たなライフスタイルを提案し注目を浴びています。コロナ禍テレワークが浸透した現在、私も名谷のこれからに目が離せません。

 

※神戸市公式NOTEより引用

商業施設が物足りない、古い

これは私が実際に歩いてみて思った感想です。

モトコー(元町高架下商店街)やサンチカ(アーケード街)が繁華街として有名ですが目新しさがなく、今の高校生には少し物足りないのではないかと思いました。神戸モザイクも行きましたが、入っているテナントも惹かれるものはなかったです。(大丸神戸店は存在感がありました。若者よりも大人が楽しめる街という印象を受けました。)

一方で先述の三宮阪急ビルや神戸阪急のリニューアルと再開発が立て続けに行われているので、新たににぎわいが創出されるのが楽しみです。

神戸市:KOBE VISION

 

コラム・・・神戸市は、三宮エリアの新規のタワーマンションの建設を事実上禁止し、商業集積を強化することで神戸ブランドの復興につなげる方針です。職住近接を進める大阪市と対照的で非常に興味深いです。

 

少々批判的な記事になってしまいました。私の地元である横浜とともに、日本を代表する港町である神戸を応援したいというのが本音ですし、蔑む意図は全くありません。むしろ上品さに至っては神戸(芦屋などの阪神間も含む)の右に出る都市はないと思いますし、夫婦で移住を考えたことがあるくらい大好きな街です。個人的には三宮地区の魅力向上と、郊外ニュータウンの居住性アップがカギになるとにらんでいます。三宮は若者世代を意識した商業施設の開業、郊外は名谷のように、都心に行かずとも完結するライフスタイル(公共施設、買い物施設の拡充)作り。

 

関西の、京阪神間で相互に都市機能を補完しあっている(≒一極集中ではない)感じが大好きなので、今後の神戸の動向に注視していきたいと思います。

 

最後に

30分で本格的な温泉地、有馬にいける神戸がうらやまC

 

 

 

 

 

 

 

おススメしたい関東サウナ5選

みなさんこんにちは。

今回は肩の力を抜いて、少々個人的ですがサウナの話をしていきたいと思います。

ここ2~3年、友人の影響で毎週のようにサウナに通っており、その中でおススメしたいものを5選ピックアップしました。興味がある方、どれも間違いないので是非行ってみてください。

1 Smart Stay SHIZUKU 品川大井町

大浴場・サウナのご案内 | Smart Stay SHIZUKU 品川大井町 (shizuku-hotel.jp)

 

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利便性・・・☆☆☆☆☆☆

サウナ・・・☆☆☆☆☆

水風呂・・・☆☆☆☆

コスパ・・・☆☆☆☆☆

外気浴スペース・・・無(浴室に椅子あり)

総合偏差値・・・70

JR大井町駅東急側改札口より徒歩2分の好立地。

飲み屋街の一角に位置します。

料金は60分まで800円、10分延長200円(貸しタオル込み)。オロポ(オロナミンCとポカリのドリンク)注文で90分1200円。立地を考えると非常にコスパがいいです。

サウナ温度は約90℃でオートロウリュあり、水風呂は約16℃。

総合的にクオリティが高く、偏差値70を付けました。

改善点として水風呂が狭く深さが浅いというところがありますが、それを除けば完璧なサウナで、知名度が低い分民度も高めです。ウォーターサーバーがあるので、自身で飲み物を持ち込む必要がないのもポイントが高いです。

 

2 黄金湯 

利便性・・・☆☆☆☆

サウナ・・・☆☆☆☆☆

水風呂・・・☆☆☆☆☆☆

コスパ・・・☆☆☆☆☆

外気浴スペース・・・有

総合偏差値・・・75

黄金湯 | 墨田区太平オリナス錦糸町近くにある下町銭湯 (koganeyu.com)

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JR 錦糸町駅から徒歩10分。

関東に住んでいる方であればぜひ一度は訪れてほしい!

最近増えてきている、「銭湯をリノベーションしたサウナ」の先駆的な存在で、

時間によっては待ちが発生するほどの人気です。心配な方は予約していくのがおすすめです。

110℃近いサウナ室が素晴らしいのは言うまでもないのですが、私が惹かれたのは水風呂。泳げるのではないかと思うくらい深い水風呂にぷかぷか浮かんだあと、リクライニングチェアに寝転ぶと昇天します。サウナの概念が変わるほど心地よかったのを覚えています。インテリアにも凝っていて、インダストリアルな空間に視覚からも整えます。

浴場から上がった後は併設のカウンターでクラフトビールを楽しむことができ、多様なサウナライフを提案してくれる名店です。

 

3 アクア東中野

利便性・・・☆☆☆☆☆☆

サウナ・・・☆☆☆☆

水風呂・・・☆☆☆☆☆

コスパ・・・☆☆☆☆

外気浴スペース・・・無し

総合偏差値・・・67

【公式】アクア東中野 | 屋外プールとサウナがある、明るい銭湯。 (aqua-higashinakano1010.com)

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JR東中野駅徒歩2分の最強駅チカ。新宿方面からのアクセスが抜群にいいです。

入浴料500円+サウナ料金500円。典型的なサウナ付き町銭湯です。

ここは珍しく屋外プールが設けられており、自由に泳ぐことができます。水風呂で体を十分に冷やした後プールで泳ぎ、端っこで休憩していると多幸感を感じられよいです。気分はまさにシティボーイ。一台だけですがミストシャワーがあるので、是非使ってみてください。帰りは東中野駅すぐの昭和レトロ喫茶「ルーブル」でケーキを嗜むのが至高です。

4 東名厚木健康センター

利便性・・・☆☆

サウナ・・・☆☆☆☆☆☆

水風呂・・・☆☆☆☆☆

コスパ・・・☆☆☆☆

外気浴スペース・・・有

総合偏差値・・・65

アクセス | 湯乃泉 東名厚木健康センター (yunoizumi.com)

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車でないと行きづらいですが是非行ってほしいです。(小田急本厚木駅からシャトルバス有り)

名前の通り、東名高速の厚木ICを降りてすぐにある健康ランドです。ここぞ玄人が集うサウナ。ラッコの看板が目印です。料金は平日館内着、貸しタオル込み1500円。

健康ランドということもあってどこか薬草臭が漂う浴室へIN。あまりにも高温なため(105℃)、入り口に置いてある氷を口に含みながらサウナ室へ入ってください。私は3~4分で根を上げてしまいました(笑)。14℃程度の程よい冷たさの水風呂は十分な広さがあり、他の人と干渉しないのが良いです。外気浴スペースも充実しており、郊外サウナの良いところかと思います。

迷彩柄?ペイズリー柄?の独特な館内着に着替えたら食堂へ。

「ラッコ飯」なる独特なメニューがあることで有名ですが、それ以上に和洋中のラインナップが充実しており、昼飯のためだけに健康センターに来てもいいくらい。一流ホテルで修行したシェフが厨房に立っているため、どれも絶品のおいしさでした(私は豚丼をチョイス)。これほど食に力を入れているサウナも珍しいものです。

赤の他人と相席になるカラオケスペースやコミックコーナー、そしてお休み処とサウナから上がったあとも楽しみがいっぱいでついつい一日過ごしてしまいました。

 

5 箱根湯寮

利便性・・・☆☆☆☆

サウナ・・・☆☆☆☆☆

水風呂・・・☆☆☆☆☆

コスパ・・・☆☆☆☆

外気浴スペース・・・無

総合偏差値・・・67

箱根湯寮 観光に最適の箱根湯本の日帰り温泉 (hakoneyuryo.jp)

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箱根を訪れた際はマストで立ち寄ってます。

箱根湯本駅からシャトルバスで3分で気軽にアクセス可能。料金は平日1600円(タオル代250円別)。

新しめの温浴施設ですが、古民家風の外観が旅行気分を高めてくれます。

小涌園ユネッサンは家族連れで楽しめる施設ですが、それとは対照的な大人な雰囲気となっています。是非夫婦や気の合う友人、または一人で行き、日常の疲れを癒してください。

浴場は母屋から歩いた離れにあり、情緒にあふれています。

サ室は露天風呂の端にあり、水風呂も屋外にある珍しい作りとなっています。

定期的にアウフグース(サウナストーンに水をかけ水蒸気を発生させ、それをうちわなどで扇ぎ、室温を上げること)イベントがあるのも嬉しいポイント。一気に室温を上げた後、一人一人にうちわで扇いでくれます。

自然を感じながらの水風呂、外気浴は心身ともにリラックスでき、仕事で根詰めている人にこそお勧めしたいです。

 

 

日々せわしない毎日を送る現代人にとって、サウナの存在は欠かせないのではと思います。効能やリスクについてここで言及することはしませんが、節度を守って正しく行えば、日常の疲れやストレスが緩和できる、良い手段です。

今回選定した5店は間違いないと確信しているので、是非一度足を運んでみてください。

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福岡と北九州は同じ都市圏なのか

みなさんこんにちは。今回は、永遠のテーマともいえるこのお題について考えていきたいと思います。どちらも日本を代表する都市のひとつですが、果たして同じ都市圏に属しているといえるのでしょうか。

X(Twitter)やYOUTUBEで福北都市圏の話が出ると、コメント欄がきれいに二分され面白いです。

資料を紐解きながら見ていきましょう。

両市の基本データです。1970年代までは北九州市のほうが人口が上でした。しかし基幹産業である製鉄業の衰退や九州の交通の玄関口が福岡に移ったことにより形勢逆転、100万人を超えていた北九州市ですが今や93万人にまで減少しています。このままのペースでいけば、90万人割れが確実です。一方で、都市高速がある、中心市街地から10キロ以上離れた副都心(黒崎)が存在するなど全国的にみても大きな都市であることには変わりないでしょう。毎年1月の成人式では、奇抜なファッションに身をまとった新成人で会場が盛り上がりニュースになっていますね。

一方の福岡市は支店経済都市として、学術都市として九州全土はもちろん全国からヒトを集めています。今や札幌市に次ぐ人口第5位の都市へと成長。今後は”脱支店経済都市”を掲げ、国内のみならず東アジアの拠点都市へとさらに進化していきます。

このような性格が相反する、大規模な都市がわずか70kmの距離にあるのは全国的に珍しく、京阪神と福北だけとなっています。首都圏は東京を主軸とした階層構造となっている都市圏なので外しました。次点で静岡・浜松都市圏が挙げられます。

 

本題に入っていきましょう。「福岡と北九州は同じ都市圏なのか」。

まず、70㎞という距離にメスを入れます。新幹線なら20分、特急で1時間かかります。毎日通勤するとなるとなかなかしんどいのではないでしょうか。しかし、会社の一部署内で一番の遠距離通勤者の顔を思い出すと、これくらいの距離だったりします。

大宮と横浜はぴったり60㎞離れていますし、三ノ宮~京都間は73㎞あります。日常の移動レベルに落とし込んでいくと”小旅行”と感じるかもしれませんが、こうしてみていくと同じ都市圏としても問題なさそうですよね。実際問題、福北間は新幹線やJR特急、高速バスの本数が充実していて、思う以上に双方を行き来するハードルは低いです。距離については十分に満たしているのではないでしょうか。また、両市間の南側に筑紫山地を控えているもののJR沿いは基本的に平坦であり、地理的障壁も少なくなっています。

続いて、通勤通学者の足がどちらに向いているのかを見ていきましょう。

 



北九州市から福岡市へ通勤通学者数は2020年のデータで9285人となっています。この数値は全体の通勤者数の約20%、広義の都市圏(1.5%都市圏)に相当するものとなっています。一方で、日産の工場がある福岡県苅田町(12.7%)や近隣の直方市(9.5%)にも流出しており、多方向に分散しているのが北九州市の特徴です。

この図では書かれていませんが、関門海峡を挟んだお隣山口県下関市の対北九州への流出は、全体の40%近くになり、下関にとってなくてはならない存在となっています。

 

一方の福岡市です。大野城や春日といった周辺のベッドタウンとの結び付きが強く、流入、流失ともに福岡近辺で完結しているのがわかります。その中でわずかながら北九州や久留米との結びつきを感じることができます。

この資料をみる限り、北九州は福岡を意識していて、福岡は衛星都市に目がいっているという印象を受けます。福北間の通勤流動については○よりの△といったところでしょうか。本数が多く、リーズナブルに乗れる特急ソニックでサラリーマンがバンバン移動しているというイメージの福北間ですが、まだ余力が残っているようにも思えます。

 

しかしながら、かたや人口減の工業都市、かたや人口右肩上がりの国際都市。うまく協調しろというのは難しいのかもしれません。今年9月にはマニラ発の飛行機が福岡空港の門限に間に合わずに引き返すという事態が起きたのですが、24時間運用の北九州空港に代替着陸できればなあとしみじみ思いました。両市合わせれば中京圏に次ぐ大きな都市圏になるのに、歴史的、文化的背景が乖離しすぎてタッグが組めないのは残念です。

まとめると、

地理的条件・・・〇

通勤流動・・・〇よりの△

行政文化面での連携・・・✕

ということで「ギリギリ違う都市圏」と当ブログでは位置づけたいと思います。

 

ここまで読んでくださりありがとうございました。今回かなり真面目なテーマだったので、次はゆるーい記事を書きたいと思います。。。

 

 

JREポイントが10月からステージ化!どのように達成すればよいかお伝えします

みなさんこんにちは。

このブログでたびたび取り上げているJREポイント(JR東日本の鉄道利用や系列商業施設の利用で貯まるポイントのこと)が10月ステージ化されました。

JREポイントのステージ化??事の概要がいまいちつかめないと思うので解説していきます。

 

JREポイントHPより引用

この記事を読んでくださっている方の多くが、既にJREポイントを活用しているかと思います。念のため、初めての方向けに説明します。

JREポイントとは、JR東日本が展開するポイント付与サービスのことで、列車に乗車したときはもちろん、JR系列の商業施設(アトレやNEWDAYS)で買い物した際、SUICA決済時にポイントがたまります。

これは非常に還元率が高いもので、普通列車グリーン券(通常580~1260円)を600pt で引き換えできたり、えきねっとを利用することで格安で特急券を購入できたりと、JRユーザーであれば間違いなく得することができるものとなっています。

普通に貯めるだけでも十分恩恵を受けれるのですが、VIEWカード(クレジットカード)やモバイルSUICAと紐づけるとさらに還元率がアップする、ものすごいポイント制度です。

JREポイントHPより引用

本題に入ります。

今回2023年10月1日より、JREポイントシステムがさらにお得になるようパワーアップしてきました。それが「ステージ化」なのです。

これは、ポイント数や利用頻度に応じて特典の内容が変化(=ステージ化)するということで、ちょっとしたゲーム要素があり面白そうですね。

ステージ1から見ていきましょう。

とりあえずJREに登録すれば達成できる」ランクです。簡単な一方で、お得な情報がメールで来るだけにとどまります。

ステージ2
一気に特典が増えましたね。個人的には、毎日使うNEWDAYSのクーポンが気になります。6か月で300pt、1か月で50pt 獲得すればよいので、ハードルは低そうです。VIEWカードモバイルSUICAの紐づけも不要で敷居が低いです。

ステージ3
ステージ2の項目+「ダイナミックレールパッケージ」の割引クーポン、エキナカ利用時のポイント2倍獲得キャンペーン、JREモールの割引クーポンという内容です。

正直私が目指したいステージがここステージ3です。

ダイナミックレールパッケージ(ここでは詳しく説明しませんが、新幹線や特急の往復券とホテル宿泊を組み合わせた旅行商品のことです)の割引は激アツで、もともと割引率の高い商品をさらに割引することができるので、2か月に1回ペースで旅行にいくオタクには救世主的な特典です。

イメージですが、8%引きなら東京発新潟の新幹線利用一泊のプランが16000円くらいで行けそうです。

ただし、ステージ3認定のハードルは急に上がり、JREVIEWカードと紐づける必要がある&6か月以内に3000pt獲得かつ1000pt利用を条件としています。ミソなのが、利用分のうち300ptを鉄道利用、買い物利用で獲得しないといけない点です。鉄道利用はまだしも、買い物利用が高い壁として立ちはだかります。

プレミアム
ステージ3+「TRAN SUITE四季島」の優先申し込み権、「どこかへビューーン」の割引、JR東日本系列高級ホテルレストランでの飲食サービスが付与されます。

 

「TRAN SUITE四季島」はJR東日本が東北、北海道方面に運行するクルーズトレインのこと。インパクトがありますが、優先申し込み権が付与されたところで庶民には到底乗れない価格帯なので、正直実用性がないです。

「どこかへビューーン」の割引、これがもっとも惹かれます。「どこかへビューーン」は、コロナ禍に新幹線利用と地域振興を促すために誕生したポイント利用サービスで、これそのものが赤字覚悟の出血大サービスとなっています。

6000pt利用で、ランダムに選定された信越、東北エリアの新幹線停車駅の一つにいけるというサービス。これをさらに割安な4000pt、2人利用で6000ptで利用できるというたたき売り状態です。この特典をもらうために、プレミアムまで頑張りたいという気持ちにさせてくれます。

当然プレミアムはもっとも達成が難しく、JREVIEWカードと紐づける必要がある&6か月以内に10000pt獲得かつ3000pt利用が条件となっています。また、1000ptを鉄道利用、買い物利用で獲得しないといけません。

 

 

 

以上、JREポイントのステージ化についてでした。

この記事を参考に、みなさんも欲しい特典にむけてポイント獲得頑張ってください!

(私はステージ3達成に向けて全力でNEWDAYSで買い物しまくります、、)

 

 




東アジアの拠点都市 福岡を分解する

みなさんこんにちは。今回は、九州地方の中心都市福岡について解説していきます。

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タイトルでは福岡のことを「東アジアの拠点都市」という風に表現していて、大きく出たなと思ったでしょう。それを言うなら東京でしょと。

しかしながら福岡市は・2000年来の交易都市で、中国、朝鮮、琉球、ルソン、マレー半島とアジア全土から人が行き来していた歴史があります。

それもそのはず、皆さんお手元のスマホで福岡の位置を確認してみてください。

韓国は海を挟んで反対側にあり、博多港からは釜山行きの高速船が就航しています。

中国や台湾は東京よりも近い。東シナ海を通り容易にアクセスができるのです。

こうした地の利を生かして、博多は商業の町として栄えました。

福岡市が「転勤したい街No.1」に毎年のように選ばれるのは、内外から様々な国や地域の人を古代より受け入れ続け、異邦人がすぐに馴染める風土が醸造されてきたからかもしれません。

一方、狭義の福岡(天神)は城下町であり、武士達が牛耳る町。身分を重んじる武士は、肩書きが無くとも誰でも始めることができる商いを見下していました。こうした背景もあり、福岡と博多の間には深い確執があります。

今でこそ同じ福岡市という一つの市町村に組み込まれていますが、市制時には「福岡市」とするか「博多市」でだいぶ揉めたようです。今年3月の地下鉄七隈線延伸の際、高島市長はブログ内で「福博連理」という言葉を用いり、2つの性格が異なる地域の交流が七隈線により活発になってほしいというメッセージを残しています。

 

このような歴史をもつ福岡市は2023年9月現在約164万人(福岡市 福岡市推計・登録人口(最新) (fukuoka.lg.jp))を数え、人口減少に歯止めが掛からない関西の主要都市である京都市や神戸市を抜き、全国第5位に躍り出ています。人口1200万ある九州全土から押し寄せる若者、転勤で移住する人々が人口増を下支えしています。

正直天神の繁華ぶりは人口200万都市レベルといっても過言ではないです。しかしながら博多や天神だけではなく、百道(ももち)や西新、大橋、香椎と分散された副都心が活気づいているのも福岡の魅力です。百道は関東でいうみなとみらいのようなエリア、西新は西南学院大や県内一の進学校修猷館高校を抱え周辺に多数の学習塾が立地する文教地区。人口が7区にほぼ均等に分散していて(=一極集中でない)地理好きとして気持ちいいです()。

交通の便も申し分なく、至便な福岡空港、九州全土(宮崎を除く)から発着する博多駅、市域を一周する都市高速がある、西鉄バスが市内を網羅しているなど、本当に都市としての完成度が高い。JR九州のサービス低下(減便やみどりの窓口の閉鎖、縮小)はあれど、基本的には車を持たず公共交通機関のみで生活ができてしまいます。週末に近隣の観光地、糸島に行くときのにカーシェアを借りるくらいかと思います。f:id:shidare225:20230925204714j:image

そして、福岡の最大の魅力は何といっても。とんこつラーメンや明太子、もつ煮はあまりにも有名ですが、イタリアン、フレンチ、中華どの分野をとっても非常にレベルが高いと聞きます。その理由として、福岡の熱しやすく冷めやすい県民性があります。新店ができると試しに行ってみようとなりますが、味やサービスが良くなければ二度目の来店はありません。新陳代謝の活発な福岡の飲食店では一瞬で淘汰されてしまう。こうしたシビアな環境が、グルメの町福岡を下支えています。自身はコロナ禍の緊急事態宣言下の1回しか福岡に行ったことがなく(屋台は全面閉鎖)これらを楽しめてないので、いつか爆食旅してやると息巻いています(笑)f:id:shidare225:20230925204610j:image

全国随一の完成度の高い都市である福岡市ですが、鬼に金棒とはまさにこのこと、目下天神エリアの再開発が進んでいます。福岡のウィークポイントとして、都市規模の割に高層ビルが少ないという点がありました。その理由は皆さんご存じの通り、市街地に近すぎる国際空港の存在です。博多駅から地下鉄で2駅5分は間違いないく日本一の好立地ですが、近すぎるが故ビルの高さ制限が敷かれていました。博多駅前に降り立った時、160万都市にしては随分と建物が低いなと感じるのもこの制限のためです。

一方の天神エリアでは林立するビルの多くが更新時期を迎え始めました。しかしながら現行の航空法はさらに厳しいものが適用されており、建て替えた場合容積率が低くなってしまうという課題がありました。そこで2014年、福岡市が国家戦略特区に指定されたことをきっかけに天神地区に特例の高さ制限や容積率を適用した「天神ビッグバン」というプロジェクトが始まり、2021年10月には第一号となる「天神ビジネスセンター」が竣工しました。天神ビッグバンエリアの主なプロジェクト

※福岡市HPより引用

写真をみてもわかる通り、どれも先進的な建物ばかりで正直横浜はかなわないなと思ってしまいました。今年3月にできた大名ガーデンシティ(大名=東京でいう原宿)には超高級ホテルリッツカールトンが入るなど、存在感をあらわにしています。というか、福岡は人口規模の割に外資系高級ホテルが充実している、、。東アジアの拠点都市を意識して、発展にさらに拍車がかかっているという印象を受けます。

地下鉄七隈線の延伸開業もあり(福北ゆたか線と地下鉄空港線を直通させる構想もあります)話題に事を欠かない福岡市。人気が出すぎて、私がいつか移住する前に家賃が爆高騰して住めない、なんてことが起きませんように、、。

 

以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

新潟爆食旅

みなさんこんにちは。

昨日、今年4回目()の新潟旅行に行ってきたのでその様子をUPしていきます。

今回は新潟のありとあらゆるグルメを食べつくすという爆食旅でございます(笑)

 

豊富な水や海産物、米などの農作物から派生したグルメが山ほどあり、それらを食べて回るだけで観光になってしまう新潟。1日ですべて網羅することは難しいですが、

新潟市内に主軸をおいて紹介していきたいと思います。

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東京から上越新幹線で2時間弱。座席はえきねっとの早割でグリーン車でした(30%オフで指定席よりも安かったです)。座席一体のフットレストが稼働し、かなりリクライニングが利きます。

 

読書をしたりうたた寝をしているうちにあっという間に新潟駅へ到着。

万代シティ(市の中心部、商業施設の総称)の駐車場で予約していたカーシェアをピックアップし郊外へ車を走らせます。f:id:shidare225:20230918104212j:image

15分ほどでついたのが「小嶋屋亀田インター店」。本店は中越エリアの十日町にあります。

こちらはへぎそばの名店で、休日ともなると待ち客で溢れかえります。

へぎそばの「へぎ」というのは「剥ぐ」が訛ったともいわれ、木を剥いで作った器にそばを盛って提供したことからこう呼ばれるようになりました。f:id:shidare225:20230918104227j:image

つなぎには「ふのり」という海藻が使われ、ピンと張った麺ながらコシを味わうことができます。今現在も石臼挽き、自家製麺、完全無添加にこだわっており、小嶋屋のそばを食べに行くためだけに新潟を訪れる価値があります。

そばにストイックな私は単品2人前を頼みましたが、初めて行く方は天ぷらとセットになった「天へぎ」をお勧めします。

 

続いて向かったのが、JR亀田駅近く「万平菓子舗」。世にも珍しいティラミス大福をおやつとして食べました。

※万平菓子舗HPより引用

ティラミス×大福という意外な組み合わせですが、これがベストマッチ。皮もクリームももっちもちで多幸感が味わえます。可能であれば、一度冷凍し半解凍した状態でたべるのが雪見大福ぽくておススメです。

祖母の家に寄ったあと車を返却し、新潟市中心部のグルメを堪能します。

皆さんにぜひ食べてほしいのが地物の寿司。万代シティ2階「廻転寿司 佐渡弁慶」は必見です。f:id:shidare225:20230918104248j:image三連休中日ということもあり入店まで1時間待ちでしたが、持ち帰りにして隣のフードコートで食べることも可能です(私はこれを活用して待ち時間20分くらいで済みました)。

やはり東京の寿司とは比べ物にならないくらい切り身が肉厚で、身がプリッとしています。わさびの量がえげつなかったのですが、ツーンとした後にやってくる中トロの濃厚さがたまりませんでした。

 

そして新潟を代表するB級グルメスポットが、弁慶の建物と反対側にあるバスセンター内にあります。f:id:shidare225:20230918104342j:image

その名も「バスセンターのカレー」。こちらも長蛇の列ができていました(写真は3月に訪れた時のもの)。f:id:shidare225:20230918104435j:image

学校の給食に出てきそうな真っ黄色のカレーで、横に添えられる福神漬けも相まってビビッドな印象です。この時点で胃袋が限界に達していたので、ミニカレー(400円)を注文。が、実際には普通盛りくらいのサイズが出てき驚きました。そういえば前回大盛りを頼んだ時えげつない量が提供され、真冬の風吹く中汗だくになりながら完食したな、、。

野菜を豚骨と一緒に煮込んでおり、それをさらに出汁ととして使うことで、他にない独特な風味となっています。どちらかというと粘度のあるねっとりとしたルーで、しっかりと炊き上げた白米との相性は抜群です。

特徴的な黄色は、小麦粉を練りこむことで作り出さていると祖母が言っていました。

 

新幹線の時間もそこそこ、駅コンコース内のNEWDAYSで県内限定ビール「風味爽快ニシテ」を買い込み、半日楽しませてもらった新潟に別れを告げます。f:id:shidare225:20230918104455j:image

毎回のことですが、車内で新潟ロスに陥ります。行くたびに美味しいご当地グルメに癒され、東京を脱出して移住したいなと思うのです。

その一方、日本各地へ均一にいける東京の便利さも捨てがたい、、。たらればですね(笑)

 

以上、年に複数回新潟を訪れるえだたびが紹介する日帰り爆食旅でした!

 

お久しぶりです

試験勉強に専念すべく、8月後半からブログをお休みしていました。

 

昨日第一種衛生管理者という試験を受けてきました。

50人以上の事業所に一人以上配置しなけらばならない資格のようで、

私の会社では運行管理者という必須の資格があるのですが、その次に取得が推奨されています。

分野としては職場の安全や衛生を維持するための法令知識や、労働生理(例えば熱中症や食中毒の知識)が出題されます。

実用性のある至極真っ当な試験なのですが、手続きから受験に至るまでが非常にめんどくさく、かなり労力を消費しました。

まずは職場において衛生を管理する業務(いわば実務経験)に1年従事していないと

受験資格が得れません(受験を決めた当時私はこれを満たしておらず、半年待ちました)。

いざ願書を出そうとすると、簡易書留で申請用紙を取り寄せなけらばなりませんし、

必要書類として事業者証明書、大学の卒業証明書の提出を求められます。

日々の業務に追われながらもこれらを用意し、また簡易書留で送る。

 

すると数日後職場に入電があり、「希望日が満席です」とのこと。

シフトを調整し直し、ようやく昨日(9/14)受験できました。

 

で、肝心の受験会場なのですが関東だと千葉の五井にしかなく、片道2時間電車とバス(超満員)を乗り継いで関東安全衛生センターまで行く羽目に、、。

時期によっては都内(早稲田大学)で受験できる日程があるようですが、人気のためすぐに埋まってしまいます。

受験費用や郵便料金、会場までの交通費含め余裕で一万円を超えているので、何とか受かってほしい(笑)

 

試験がひと段落したので少しづつブログを再開していきます。

仕事や妻への家族サービス()に追われながらの出筆ですが、細く長く続けていこうと思います。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

 

 

グリーン車に年間30回乗る筆者が教える活用術

みなさんこんにちは。

今回は、首都圏の近郊列車で運行されているグリーン車活用術を伝授いたします。

グリーン車(以下G車)と聞くと高額なイメージがありますが、実質無料で乗れる方法があるので、ぜひこの機会に知っておいてください。

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まずはじめに、ここでは新幹線や特急のG車について言及しないことを明記しておきます。首都圏の東海道線高崎線宇都宮線常磐線総武快速横須賀線を対象にしていることをご確認ください。

みなさんはこのような経験はないでしょうか。

ホームで列車を待っていると、二つドア、2階建ての車両が止まり、明らかに手持ちのスイカや乗車券では乗れないなと思い移動した。

東京近郊の駅で毎日のように見る光景です。必ずと言っていいほど足元の乗車口案内に表記があるのですが、いまいち浸透していないようです。

まさにこの車両こそがG車であり、通勤ラッシュ時やレジャーの際の着席需要を満たしています。なんだかハードルが高そうですが、仕組みさえ知ってしまえば実家のようにくつろげる空間となります。順を追って説明します。

①切符の買い方

事前購入と車内購入の2通りがあります。事前購入は、JRのみどりの窓口や停車駅の

多機能券売機(黒の券売機)、停車駅ホーム上にあるグリーン券専用券売機で購入が可能です。グリーン券専用券売機では、イカの残高分からのみ購入が可能(不足時はチャージ可)で、現金やクレジットカードは使えません。イカにG券情報を記録した場合は、座席の上の赤いランプにタッチすることで、着席が可能になります。切符としてG券を購入した場合は、アテンダントに必ず見せてください。

一方乗る電車がギリギリで買う暇がない場合、車内での購入も可能です。アテンダントが巡回してきたときに声をかけられます。車内清算の場合、事前購入より260円高くなるので、可能な限り前もって買っておくことをお勧めします。

②運賃

土休日か平日か、区間が50㎞を超えるかで運賃が変動します。

 

JR東日本HPより引用

ホリデー(土休日)の50㎞までが580円と最安で乗り得感があります。

一方平日の50㎞以上は1000円し、人によっては割高感を感じるでしょう。乗りたい区間が50㎞を超えるか超えないか、事前に乗り換え案内アプリで調べることをお勧めします。

区間

JR東日本HPより引用

関東一円の近郊路線をカバーしています。将来的にはJR中央線にも導入される予定です。

④指定席ではない

G車と聞くと指定席のイメージがあります。実際JR北海道Uシートなど、他社の優等座席は指定席である場合が多いです。しかし、JR東日本普通車G車は自由席です。早い者勝ちなので、上りの通勤ラッシュは座れない可能性もあります。休日であれば、例えば東海道線の熱海行きはすさまじい混雑となりますし、近隣で花火大会などの大きなイベントがあれば「疲れたから帰りはG車で」という層も出てきます。自分が乗る駅、路線がどれくらい混むのか簡単でいいので予想してみるのは大事です。自身の経験上、始発駅であればほぼ間違いなく座れますし、本数の多い区間なら一本見送る、早めにホームに行って並ぶなどの対策をしています。

 

⑤テクニック、コツ

お待たせいたしました。ここからが本題でしょう。

皆さんが一番知りたいと思っている、実質無料で乗車できる方法をお伝えします。

皆さんはJREポイント(以下JREという存在をご存じでしょうか。

ここでは詳しい説明は省きますが、JR東日本の鉄道、系列の商業施設を利用することでたまるポイントのことで、1ポイント1円として使うことができ、SUICAチャージに還元することができます。f:id:shidare225:20230823125646j:image

このポイント、実はG券購入も可能で、通常であれば600ポイントで還元されます。この時点で、ホリデー50㎞以下以外の料金より割安なのですが、2023年8月現在、400ポイントという破格で引き換えることができます。VIEWカードを使う方なら、月に1000ポイントはたまりますし、そうでない方もアトレやルミネ、NEWDAYSなどJR系施設の利用で簡単にたまる数字です。

実のところ私、ここ数年G券を購入したことがなく、その都度、JREポイントから引き換えて利用しています。年間30回近く乗車するので、平日50㎞以下換算で年間2万3000円分タダ乗りしているのです(自分でもびっくり)。

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ひとつ注意点としては、JREポイントから引き換える場合、前日までに交換が必要です。あらかじめ乗車の予定が決まっていれば、事前に引き換えてしまいましょう。また、引き換え後1か月利用がなければ自動的に手持ちのポイントに戻るので、向こう1か月で利用するかもと思ったら交換しておくといいです。

 

・「分散」して乗車する

これもちょっとしたテクニックなのですが、伝授します。

首都圏普通列車G車はすべて2階建て車両です。眺望が良い2階席(上段)に人気が集中するので、もしあなたの前に並んでるひとが2階席に向かったら、あなたは1階席(下段)に降りてください。そうすることで着席率が格段に上がりますし、より空いている可能性が高いです。また、上段と下段の間にある中間席(通称平屋)も穴場で、3列しかないため、貸し切りになれる場合もありおすすめです(一方で団体客の宴会会場になるというデメリットもあります。

 

・同一方向に向かう複数の列車に乗ってもG料金は通算される

例えば高崎から横須賀線新川崎に向かう場合、頭上のランプにSUICAをかざして赤ランプになったことを確認して品川で乗り換え、横須賀線の車両で再び端末にかざせば追加料金を請求されることなくG車に乗り続けることが可能です。

これを利用して、私は乗換駅でビールや軽食を買っていました(笑)

 

一度乗ったらやみつき(?)になる普通列車G車。通勤や旅行、ライブ遠征はもちろん、「疲れているので休みたい」「ビールが飲みたい」「ゆっくり読書がしたい」というときにもうってつけです。是非皆さんのライフスタイルに合わせて活用してきてください!

 

 

 

東北の雄、仙台を分解する

みなさんこんにちは。

本日は前回の札幌に続いて宮城県仙台市を丁寧に紐解いていきたいと思います。

 

西日本に行けば行くほど知名度がない街

 

関東地方に住んでいると、「東京から新幹線で1時間半くらいで行ける東北最大の都市」「宮城県に属している」「楽天イーグルスの本拠地」という基本的な認識のある仙台ですが、私の周りの西日本出身者で、仙台の場所を知っている人は一人もいませんでした。札幌はもうそれは全国区の知名度ですが、都市規模の割に知名度がないのがここ仙台です。

簡単に解説します。

東北地方唯一の政令指定都市であり、令和4年度の市の人口は約109万人を数えます。この数値は同じ東北地方の秋田県(約93万人 令和四年度 )や山形県(約103万人 令和5年度)よりも多く、宮城県全体の約半数を占めます(宮城県 約226万人 令和5年度)。同じ東北地方内で仙台への集中とそれ以外の過疎が進んでいるのが特徴です。

5つの区(青葉、泉、太白、若林、宮城野)を有し、市域に奥羽山脈という山岳地帯を有しており、本格的な温泉やスキーを市内にいながら楽しむことができます。一方の平地側は太平洋に面しており、東北の中では温暖で降雪量が少なく、生活しやすい街となっています。日本はもとより、世界的な豪雪地帯であるである青森と同じ地方とは思えないほどです(それでも東京よりは降ります)。伊達政宗公が開発した街というイメージが強いですが、一方で「阿Q正伝」を出筆した魯迅を輩出した東北大学が置かれるなど、学術都市としての一面もあります。

 

便利な駅前、存在感のある副都心

 

新幹線で仙台に降り立つと、その都会さに驚きます。充実した駅直結の商業施設「エスパル」、パルコ本館と別館もありますし、日本最大のペデストリアンデッキ(歩行者専用デッキ)を渡った先にはハピナ名掛丁という巨大アーケードがあり、若者でにぎわっています。かつて駅裏と呼ばれた東口エリアも再開発が進み、6月には梅田店や秋葉原店と同じ規模となったヨドバシカメラ仙台店が再オープンしました。仙台は近隣の山形や福島と結びつきが強いうえ、新幹線を介して東北地方すべての県から日帰りで来ることができます。その商圏人口は約500万人であり、ダイレクトアクセス可能な仙台駅前はまだまだ伸びる余地のあるエリアなのです。

そんな駅前から10キロ圏内に2つの副都心が存在します。

泉中央・・・旧泉市から仙台市へ昇格。北側の副都心。仙台駅から地下鉄で16分の距離で、仙台北部のターミナルとなっており多数のバス路線が乗り入れています。駅前には「アリオ仙台泉店」と「セルバ(複合商業施設)」があり、買い物導線が抜群に良いです。すぐ南側にはベガルタ仙台の本拠地であるユアテックスタジアムや七北田公園があり、文化面でも優れている地域です。駅前からは離れますが、車で15分の距離に仙台泉プレミアムアウトレットがあり、休日の過ごし方の選択肢が広がります。

長町・・・仙台駅からJRで一駅4分。南側の副都心で、仙台市内で最もアツいエリアのひとつです。国鉄時代の操車場の跡地に作られた「あすと長町」という再開発地区には近年タワーマンションの建設が相次ぎ、人気となっています。ゼビオアリーナ仙台、イケアといった広大な敷地を生かした施設が地域のにぎわいを創出しています。地下鉄でさらに西に一駅行った長町南には、「ザ・モール仙台長町」「ララガーデン長町」という二つの大きな商業施設があり、買い物の利便性は申し分ないです。

 

個人的には、性格が異なる2つの副都心が市の南北にバランスよく位置し、多様性を与えているのが仙台最大の魅力と考えています

もし私が仙台に住むならこの2つから選ぶのですが、正直どちらも同じくらい魅力的で選べないです(笑)強いて言うなら、仙台駅4分、仙台空港19分の利便性を誇る長町に軍配が上がります。車を持っている方なら、アウトレットや泉岳のスキー場にアクセスできる泉中央がお勧めです。

欠点もある

東北地方の中では気候が穏やかで過ごしやすい。「杜の都」と呼ばれるほど市街地の緑化が進んでいる。コンパクトな都心と充実の副都心、郊外に足を延ばせば温泉、アウトレット、スキーを手軽に楽しめる。東京からも容易にアクセスできるといいことづくしの仙台ですが、問題点もあります。

①必ず降雪がある

 あくまで積雪ほぼ0の東京基準ですが、毎年のように雪が降ります。スタッドレスタイヤや雪用靴は必須です。

②坂が多い

仙台駅より東側はほぼ平地ですが、西側や泉エリアは坂ないし”山”です。仙台と山形を結ぶJR仙山線は秋口になると落葉でスリップをおこし、遅延します。

③市営バスの廃止で不便になった

2015年に南北線に次ぐ2番目の地下鉄として八木山動物公園~荒井間で開業した仙台市営地下鉄東西線。丘陵部にある観光地「八木山ベニーランド」と点在している東北大学の各キャンパス、繁華街の一番町~仙台駅と工業が盛んな卸町を一本で結ぶ路線として脚光を浴びました。東西線の開業で、これらの性格が異なる地域同士のアクセスが格段に良くなり、交通渋滞が緩和されたのは事実です。しかしこれにより、重複するバス路線が廃線、減便となり市民生活に影響が出ています。特にデメリットなのが仙台駅直通便がなくなったケース。八木山、青葉山といった山がちなエリアから乗り換えなしで仙台駅までいけたのが、斜面を上り下りして地下鉄駅まで行き、さらに高低差のあるホームまで降り、さらに仙台駅で再び地上に上がるという事態となっています。

このような現象は、今年3月に延伸開業した福岡地下鉄七隈線でも起きています。博多駅まで延伸され県外から福岡大学方面へのアクセスが改善された一方、西鉄バスの減便、廃止が相次ぎました。バスしか交通手段のない団地から天神への行き来が困難になったというニュースが印象的でした。

以上、東北の雄、仙台を分解するでした。個人的には、都会さと本格的なレジャーが楽しめる自然がちょうどいいバランスで両立する数少ない都市ということで、一度は住んでみたいです。コンクリートジャングル東京で消耗し、週末も遠出しなければ自然に触れられない身としては羨ましい限りです(笑)

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

 

 

 

青春18きっぷで行く余市の旅

皆様こんにちは。

今回は、青春18きっぷで行く北海道、余市の旅を紹介します。f:id:shidare225:20230731085648j:image

 

新千歳空港11:20着のフライトで降り立ち、混雑をかいくぐりながらJRのホームを目指します。

(この間に食料を調達するか、吉野家でさっと昼食を済ませます)

1面2線のホームには後発、12:06発快速エアポート小樽行きが止まっているので、そちらに乗り込んでいきます。f:id:shidare225:20230731085719j:image

2023年現在、新千歳空港と札幌、小樽を結ぶ快速エアポートロングシートタイプ(通勤型)とクロスシートタイプ(特急の車内に近い座性配置)の2種類の車両が充当されています。終着の小樽までは1時間を超える移動となるので、通勤型車両がくるリスクを考えて、有料の「U-シート」を予約することをお勧めします(新千歳空港駅みどりの窓口指定席券売機えきねっとから簡単に予約できます)。

後発のエアポートということで、多少ホームが混雑していてもほぼ確実に着席ができるかと思います。

列車は地下区間を抜けると南千歳に到着。特急を含め、全営業列車が停車する主要駅で、新千歳空港から道東、胆振、道南方面に行くためのターミナル駅となっています。

車窓に目をやると、本州では見ることのできない植生に「北海道に来たのだな」と実感させられます。千歳、恵庭、北広島と札幌のベッドタウンに停車し、通勤客や遊びに出かける若者を拾っていきます。この区間はドル箱路線で、JR北海道の生命線でもあります。

左手に開業したばかりのエスコンフィールドを眺め、上野幌(かみのっぽろ)の森林地帯を抜けると急に開けた市街地に入ります。ほどなくすると札幌の副都心、新札幌に到着。新しい病院が建設されるなどまだまだ伸びるエリアです。平和付近で函館本線と合流し、複々線となったかと思うと高架を上がり、北海道随一のターミナル札幌に到着。ここでほとんどの乗客が降りますが、入れ替わりで同じくらいの乗車があります。右手に北大、札幌競馬場を眺め、琴似、手稲と主要駅に停車。ここから次の駅までは区間が長く、だんだん密度が薄くなっていく市街地の先に美しい日本海の眺望が待っています。小樽築港、南小樽と止まっていき、少し疲れたなという頃に終着の小樽につきます。

大量の観光客の波に流されながらも、隣の番線で次の列車を待ちます。f:id:shidare225:20230731085748j:image

13:51発普通倶知安(くっちゃん)行きは、JR東日本と共同開発した新型車両が充てられ、座席も首都圏の近郊電車と同じタイプが使用されています。そこそこのお客さんを乗せ、塩谷、蘭島と山登り。目的地の余市の手前で視界が開け、右手に再び日本海を発見したのですが、余市が山の中あると勝手に思いこんでいた私にとって、意外な光景でした。実際に旅を進めていると、こうした勝手な思い込みが簡単に打ち砕かれるので面白いです。YouTubeでいくら予習しようとも、己の手、鼻、耳、口、目を動かして得た体験には決して適わないのです。

いくら北海道といえど、7月下旬ともなると内地と変わらない暑さになります。f:id:shidare225:20230731085838j:image

駅を降りるとお目当てのニッカウヰスキー余市蒸溜所が見えているのですが、正面から入れるのは、事前に見学ツアーに申し込んだ人に限られます。ミュージアム見学や有料試飲をする人は、裏手まで回らなければなりません。10分ほど汗だくになりながら歩いていると、大きな看板が見えてきました。f:id:shidare225:20230731085813j:image「飲酒運転と20歳未満の飲酒は法律で禁じられています」。「ここが酒カスの聖地か!」(違う)。はるばる東京からきた私を温かく迎えてくれているような錯覚に陥りました。

ミュージアムに入ると、奥のほうにお目当ての試飲コーナーが。早速列に並び、「シングルモルト 余市10年」をオーダーしました。ハイボール自体は大好きなのですが、ロックでいただくのは今回が初めて。緊張の面持ちで口に含んでみました。f:id:shidare225:20230731085932j:imageカーっと喉が焼ける感覚の後に、糖化(?)による甘味を感じました。大人の階段を一段上った気分です。何度もチェイサーを口に含み、なんとか試飲を終え少しほっとしました。2杯目を頼む余裕はなかったです。f:id:shidare225:20230731085952j:image

試飲の次はマッサンこと竹鶴政孝の足跡をたどるブースへ移動。私は大学のゼミの巡検(現地調査のこと。当時は都市地理学を専攻していました。)で、マッサンの生まれ故郷である広島県竹原市を事前に訪れています。酒蔵である竹鶴酒造の息子として生まれ、洋酒製造を国産化するためにスコットランドに留学し、現地の外国人と結婚。スコットランドと風土が似ているここ余市に蒸溜所を作ったと記憶しています。詳しい展示内容はここでは紹介しませんが、建設に至るまでの苦悩が鮮明に描写されていました。竹原で得た知識が、遠く離れたここ余市で線になって繋がり、ようやく全体像が見えてきてなんだか嬉しかったです。

列車の時間の関係で、ミュージアムを含め90分ほどの滞在でしたが非常に意義のある旅となりました。ご存じの方が多いかと思いますが、JR函館本線のいわゆる「山線」区間長万部~小樽間)は、2030年度末に開業する北海道新幹線にその役割を引き継ぎ廃止されます。小樽~余市間の利用客が多いこと、道庁が検証をきちんとせずゴリ押しで廃止を決めた事、バス転換先のバス会社の従業員不足など廃止が覆る材料はありますが、現状では線路が途絶える予定となっています。なので、タイミングがあえばぜひ廃線前に余市を訪れてみてください。札幌から日帰りでいける距離なので、札幌、小樽旅行に組み込むのもいいでしょう。

 

最後にかかった運賃ですが、東京~空港第2ビル 1340円

              新千歳空港余市 2440円

               余市~札幌   1290円

合計5070円でした!一日で切符の総額の半分近く消費したことになります。

 

※この日ハイシーズンだったため札幌のホテルは軒並み2万円近くに高騰し、やむなく滝川(札幌~旭川の間くらい)のビジネスホテルに泊まりました、、。

 

                  終

 

アジア最北の大都市「札幌」を分解する

みなさんこんにちは。

今回は、北海道の中心都市である札幌を丁寧に紐解き、その全体像を見つめるという真面目な投稿です。興味のある方、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

f:id:shidare225:20230729165741j:image

 

 知識ゼロの人向け「札幌」

 みなさんは、「札幌ってどこ?」と聞かれて日本地図上でぴたりと指すことができるでしょうか。

札幌は緯度でいうと北緯43度にあたり、フランス南東部の町マルセイユとほぼ同緯度です(余計わからん)。

北海道内では「道央」というエリアや、「石狩支庁」という行政区分に分類されます。

地図を広げてみると、意外や中央より西に位置しているのがわかると思います。

北海道の中心に位置しているイメージですが、やや偏っているという認識でよいでしょう。そのため、最北の稚内や最東の根室からのアクセスは骨が折れます。アーティストのライブが行われるとなるとほとんどが札幌で行われるため、泊りがけでの「遠征」となるのです。

市の人口は2023年現在約196万人となっており、人口だけでいえば名古屋市に次ぐ日本4位の都市となっております(23区除く)。都道府県と同等の行政機能をもつ政令指定都市になっており、北海道の行政、経済、文化、交通の中心的な役割を果たしています。

明治時代に開拓使が置かれ、屯田兵の入植とアメリカからきたクラーク氏によって開発された札幌市。第二次世界大戦中の空襲の被害から免れ、現在の発展に至ります。札幌時計台(日本三大がっかり)、羊ヶ丘展望台大通公園といった有名な観光地や海鮮、ビール、スイーツといったグルメが人気で、国内外の旅行客を魅了し続けています。f:id:shidare225:20230729165838j:image

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