みなさんこんにちは。
今回は、首都圏の近郊列車で運行されているグリーン車活用術を伝授いたします。
グリーン車(以下G車)と聞くと高額なイメージがありますが、実質無料で乗れる方法があるので、ぜひこの機会に知っておいてください。
まずはじめに、ここでは新幹線や特急のG車について言及しないことを明記しておきます。首都圏の東海道線、高崎線、宇都宮線、常磐線、総武快速・横須賀線を対象にしていることをご確認ください。
みなさんはこのような経験はないでしょうか。
ホームで列車を待っていると、二つドア、2階建ての車両が止まり、明らかに手持ちのスイカや乗車券では乗れないなと思い移動した。
東京近郊の駅で毎日のように見る光景です。必ずと言っていいほど足元の乗車口案内に表記があるのですが、いまいち浸透していないようです。
まさにこの車両こそがG車であり、通勤ラッシュ時やレジャーの際の着席需要を満たしています。なんだかハードルが高そうですが、仕組みさえ知ってしまえば実家のようにくつろげる空間となります。順を追って説明します。
①切符の買い方
事前購入と車内購入の2通りがあります。事前購入は、JRのみどりの窓口や停車駅の
多機能券売機(黒の券売機)、停車駅ホーム上にあるグリーン券専用券売機で購入が可能です。グリーン券専用券売機では、スイカの残高分からのみ購入が可能(不足時はチャージ可)で、現金やクレジットカードは使えません。スイカにG券情報を記録した場合は、座席の上の赤いランプにタッチすることで、着席が可能になります。切符としてG券を購入した場合は、アテンダントに必ず見せてください。
一方乗る電車がギリギリで買う暇がない場合、車内での購入も可能です。アテンダントが巡回してきたときに声をかけられます。車内清算の場合、事前購入より260円高くなるので、可能な限り前もって買っておくことをお勧めします。
②運賃
土休日か平日か、区間が50㎞を超えるかで運賃が変動します。
※JR東日本HPより引用
ホリデー(土休日)の50㎞までが580円と最安で乗り得感があります。
一方平日の50㎞以上は1000円し、人によっては割高感を感じるでしょう。乗りたい区間が50㎞を超えるか超えないか、事前に乗り換え案内アプリで調べることをお勧めします。
③区間
※JR東日本HPより引用
関東一円の近郊路線をカバーしています。将来的にはJR中央線にも導入される予定です。
④指定席ではない
G車と聞くと指定席のイメージがあります。実際JR北海道のUシートなど、他社の優等座席は指定席である場合が多いです。しかし、JR東日本普通車G車は自由席です。早い者勝ちなので、上りの通勤ラッシュは座れない可能性もあります。休日であれば、例えば東海道線の熱海行きはすさまじい混雑となりますし、近隣で花火大会などの大きなイベントがあれば「疲れたから帰りはG車で」という層も出てきます。自分が乗る駅、路線がどれくらい混むのか簡単でいいので予想してみるのは大事です。自身の経験上、始発駅であればほぼ間違いなく座れますし、本数の多い区間なら一本見送る、早めにホームに行って並ぶなどの対策をしています。
⑤テクニック、コツ
お待たせいたしました。ここからが本題でしょう。
皆さんが一番知りたいと思っている、実質無料で乗車できる方法をお伝えします。
皆さんはJREポイント(以下JRE)という存在をご存じでしょうか。
ここでは詳しい説明は省きますが、JR東日本の鉄道、系列の商業施設を利用することでたまるポイントのことで、1ポイント1円として使うことができ、SUICAチャージに還元することができます。
このポイント、実はG券購入も可能で、通常であれば600ポイントで還元されます。この時点で、ホリデー50㎞以下以外の料金より割安なのですが、2023年8月現在、400ポイントという破格で引き換えることができます。VIEWカードを使う方なら、月に1000ポイントはたまりますし、そうでない方もアトレやルミネ、NEWDAYSなどJR系施設の利用で簡単にたまる数字です。
実のところ私、ここ数年G券を購入したことがなく、その都度、JREポイントから引き換えて利用しています。年間30回近く乗車するので、平日50㎞以下換算で年間2万3000円分タダ乗りしているのです(自分でもびっくり)。
ひとつ注意点としては、JREポイントから引き換える場合、前日までに交換が必要です。あらかじめ乗車の予定が決まっていれば、事前に引き換えてしまいましょう。また、引き換え後1か月利用がなければ自動的に手持ちのポイントに戻るので、向こう1か月で利用するかもと思ったら交換しておくといいです。
・「分散」して乗車する
これもちょっとしたテクニックなのですが、伝授します。
首都圏普通列車G車はすべて2階建て車両です。眺望が良い2階席(上段)に人気が集中するので、もしあなたの前に並んでるひとが2階席に向かったら、あなたは1階席(下段)に降りてください。そうすることで着席率が格段に上がりますし、より空いている可能性が高いです。また、上段と下段の間にある中間席(通称平屋)も穴場で、3列しかないため、貸し切りになれる場合もありおすすめです(一方で団体客の宴会会場になるというデメリットもあります。
・同一方向に向かう複数の列車に乗ってもG料金は通算される
例えば高崎から横須賀線の新川崎に向かう場合、頭上のランプにSUICAをかざして赤ランプになったことを確認して品川で乗り換え、横須賀線の車両で再び端末にかざせば追加料金を請求されることなくG車に乗り続けることが可能です。
これを利用して、私は乗換駅でビールや軽食を買っていました(笑)
一度乗ったらやみつき(?)になる普通列車G車。通勤や旅行、ライブ遠征はもちろん、「疲れているので休みたい」「ビールが飲みたい」「ゆっくり読書がしたい」というときにもうってつけです。是非皆さんのライフスタイルに合わせて活用してきてください!