みなさんこんにちは。
今回は、北海道の中心都市である札幌を丁寧に紐解き、その全体像を見つめるという真面目な投稿です。興味のある方、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
知識ゼロの人向け「札幌」
みなさんは、「札幌ってどこ？」と聞かれて日本地図上でぴたりと指すことができるでしょうか。
札幌は緯度でいうと北緯４３度にあたり、フランス南東部の町マルセイユとほぼ同緯度です（余計わからん）。
北海道内では「道央」というエリアや、「石狩支庁」という行政区分に分類されます。
地図を広げてみると、意外や中央より西に位置しているのがわかると思います。
北海道の中心に位置しているイメージですが、やや偏っているという認識でよいでしょう。そのため、最北の稚内や最東の根室からのアクセスは骨が折れます。アーティストのライブが行われるとなるとほとんどが札幌で行われるため、泊りがけでの「遠征」となるのです。
市の人口は２０２３年現在約１９６万人となっており、人口だけでいえば名古屋市に次ぐ日本４位の都市となっております（23区除く）。都道府県と同等の行政機能をもつ政令指定都市になっており、北海道の行政、経済、文化、交通の中心的な役割を果たしています。
明治時代に開拓使が置かれ、屯田兵の入植とアメリカからきたクラーク氏によって開発された札幌市。第二次世界大戦中の空襲の被害から免れ、現在の発展に至ります。札幌時計台（日本三大がっかり）、羊ヶ丘展望台、大通公園といった有名な観光地や海鮮、ビール、スイーツといったグルメが人気で、国内外の旅行客を魅了し続けています。
札幌都市圏
札幌の影響力というのは市外にも広がっており、周辺の岩見沢市、江別市、北広島市、小樽市、石狩市、当別町、新篠津村、南幌町、長沼町をまとめて札幌都市圏としています。これらを一つの都市圏と考えると人口は約236万人となっており、道内の半分の人がこのエリアに住んでいることになり一極集中が進んでいます。
個人的には、「週末に買い物に行く場所」を都市圏に入れてよいと考えているので、広義でいうと美唄市、千歳市、苫小牧市、余市町など鉄道が便利な都市もいれたいところです（この解釈はひとそれぞれあると思います）。
全道の若者は一度は、進学や就職で札幌へと考えることだと思います。そういった意味では、さらに遠く離れた地域の中心都市からの流入も大きく、毎年のように人口増となっているのが札幌という街なのです。しかしながら、北海道全体の人口は減少を続けており、将来的には札幌市もマイナスに転じることが確実です。
札幌の何が魅力か
個人的には、①「徒歩で回れる都心」②「独自に育まれた食文化」③「将来性」の３つだと思います。
①JR札幌駅を降り地下鉄南北線さっぽろ駅方向に歩いてゆくと、巨大な地下通路が出現します。支店経済都市を下支えするオフィスビルが立ち並ぶ大通、日本三大歓楽街であるすすきのが一本で結ばれており、空調が完備された地下通路でこれらが完結するのがすごいことだなと感じています。さっぽろ駅で地下鉄を一本逃しそうだなと思ったら、その待ち時間で大通まで歩いたほうが早い、といったことも小話として挙げておきましょう。
また、ステラプレイスや大丸百貨店を有する札幌駅の隣の苗穂にはこれまた駅直結のアリオ札幌が鎮座しており、驚きでした。有楽町にららぽーとがあるような便利さです。
②やはり亜寒帯に属しているから（？）内地とは一風変わった食文化が魅力的です。
食卓ではおなじみのラーメンサラダ、北海道で圧倒的シェアを誇るコンビニチェーンのセイコーマート、地域限定のビール「サッポロクラシック」、飲み会後の「〆パフェ」文化など、枚挙にキリがありません。北海道の食料自給率が日本一であり、食材が豊富なのはそうですが、それを最大限に生かした食文化が大好きです。
③2030年度開業予定の北海道新幹線札幌延伸に合わせ、街は再開発ラッシュです。現在の札幌エスタを取り壊し、JRタワーをしのぐ高層ビルを作る計画がありますし、大通やすすきのでもビルの新陳代謝が顕著です。
また、冬季を中心に都心部の渋滞がひどい札幌市ですが、（実現するかはべつとして）札樽道と道央道を南西方向からバイパスし、都心の外縁を結ぶ高速道路の計画もあります。日本の大都市のなかで唯一都市高速道路がないので、これはぜひとも実現して欲しいです。
将来的に人口減が決定しており悲観的になる声がありますが、こういったポテンシャル
を持ち合わせているので、私はむしろ契機だと考えています。確かに市民税の減収や空家率の増加など目に見えるデメリットはあるかと思いますが、域外客はさらに増える一方だと思うので、その方面のPR活動をぬかりなく行うべきだと思います。パウダースノーの斜面でスキーをしたい外国人、仙台、盛岡、青森あたりの今後観光客になりうる人々等…。
札幌愛を語っていたらずいぶんと長くなりました。今後、他の都市も取り上げて考察していきたいと思いますので、引き続き当ブログをよろしくお願いいたします。
